'\" te .\" Copyright 1989 AT&T .\" Copyright (c) 1996, 2015, Oracle and/or its affiliates.All rights reserved. .TH dpost 1 "2015 年 6 月 2 日" "SunOS 5.11" "ユーザーコマンド" .SH 名前 dpost \- PostScript プリンタ用の troff ポストプロセッサ .SH 形式 .LP .nf \fBdpost\fR [\fB-c\fR \fInum\fR] [\fB-e\fR \fInum\fR] [\fB-m\fR \fInum\fR] [\fB-n\fR \fInum\fR] [\fB-o\fR \fIlist\fR] [\fB-w\fR \fInum\fR] [\fB-x\fR \fInum\fR] [\fB-y\fR \fInum\fR] [\fB-F\fR \fIdir\fR] [\fB-H\fR \fIdir\fR] [\fB-L\fR \fIfile\fR] [\fB-O\fR] [\fB-T\fR \fIname\fR] [\fIfile\fR]... .fi .LP .nf \fB/usr/lib/lp/postscript/dpost\fR .fi .SH 機能説明 .sp .LP \fBdpost\fR は、\fBtroff\fR(1) によって作成された入力ファイル (\fIfiles\fR) を PostScript に変換して、結果を標準出力に書き込みます。入力ファイル (\fIfiles\fR) を指定しないか、または - が \fIfiles\fR の 1 つである場合は、標準入力が読み取られます。 .sp .LP \fIfiles\fR は、\fBtroff\fR によって作成する必要があります。\fB/usr/lib/font/devpost\fR にあるデフォルトのフォントファイルは、最も適切で効率的な出力を作成します。これらのフォントファイルは、720 dpi の解像度を前提としており、\fB-Tpost\fR オプションを付けて \fBtroff\fR を呼び出すことによってファイルのフォーマットに使用できます。以前のバージョンの \fBeqn\fR および \fBpic\fR プリプロセッサには、\fBtroff\fR が \fIfiles\fR のフォーマットに使用する解像度を認識させる必要があります。使用しているシステムにこれらのバージョンがインストールされている場合は、\fBeqn\fR では \fB-r720\fR オプションを、\fBpic\fR では \fB-T720\fR を使用してください。 .sp .LP \fBdpost\fR は、解像度を想定していません。最初の \fBx res\fR コマンドは、入力ファイル \fBDESC.out\fR ファイルの変換に使用する解像度を設定します。一般に、\fB/usr/lib/font/devpost/DESC.out\fR は、バイナリフォントファイルに使用する解像度を定義します。また、PostScript プロローグは、適切なユーザー座標システムの設定を行います。\fI\fR .SH オプション .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB-c\fR\fI num\fR\fR .ad .RS 12n .rt 各ページのコピーを \fInum\fR 部ずつ出力します。デフォルトでは、コピーは 1 部だけ出力されます。 .RE .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB-e\fR\fI num\fR\fR .ad .RS 12n .rt テキスト符号化レベルを \fInum\fR に設定します。認識される選択肢は 0、1、および 2 です。出力ファイルのサイズと出力時間は、\fInum\fR の値が増加すると減少します。レベル 2 の符号化は、一般にレベル 0 よりも約 20 パーセント高速です。レベル 0 がデフォルトであり、前のバージョンの \fBdpost\fR と基本的に同じ出力を作成します。 .RE .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB-m\fR\fI num\fR\fR .ad .RS 12n .rt 各論理ページを、\fInum\fR で指定した係数で拡大します。ページは、各ページの左上端付近にある原点に対して均等にスケール変更されます。デフォルトの拡大率は \fB1.0\fR です。 .RE .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB-n\fR\fI num\fR\fR .ad .RS 12n .rt 用紙 1 枚ごとに \fInum\fR で指定した数の論理ページを出力します。ここで、\fInum\fR には任意の正の整数を指定できます。デフォルトでは、\fInum\fR は \fB1\fR に設定されます。 .RE .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB-o\fR \fIlist\fR\fR .ad .RS 12n .rt コンマで区切られた \fI list\fR 内で番号が与えられているページを出力します。このリストには、単一の番号 \fIN\fR と \fIN1\fR\fB-\fR\fIN2\fR の範囲が含まれます。\fIN1 \fR がなければ最小番号のページを意味し、\fIN2\fR がなければ最大を意味します。ページ範囲は、物理的な用紙ではなく、論理ページを表現したものです。たとえば、2 つの論理ページを用紙に出力するときに、範囲 \fB4\fR を指定した場合は、4 ページのレイアウトを含む 2 枚の用紙が出力されます。ページ範囲を \fB3 - 4\fR に指定して、2 つの論理ページを 1 枚の用紙に要求すると、ページ 3 と 4 のレイアウトだけが一枚の用紙に出力されます。\fI\fR .RE .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB-p\fR\fI mode\fR\fR .ad .RS 12n .rt portrait (縦方向) または landscape (横方向) のどちらかの \fImode\fR でファイルを出力します。\fI\fR\fImode\fR の最初の文字だけが有効です。デフォルトのモードは portrait です。\fI\fR .RE .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB-w\fR\fI num\fR\fR .ad .RS 12n .rt \fBtroff\fR グラフィックスコマンドを \fInum\fR ポイントに導入するために使用するライン幅を設定します。ポイントは、1 インチの約 1/72 です。デフォルトでは、\fInum\fR は \fB0.3\fR ポイントに設定されます。 .RE .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB-x\fR\fI num\fR\fR .ad .RS 12n .rt 原点を正の x 軸に沿って \fInum\fR インチだけ変換します。デフォルトの座標システムでは、原点はページの左上端に固定されていて、正の x はページの右側、正の y はページの左側になります。正の \fInum\fR は、すべてを右に移動します。デフォルトのオフセットは \fB0\fR インチです。 .RE .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB-y\fR\fI num\fR\fR .ad .RS 12n .rt 原点を正の y 軸に沿って \fInum\fR インチだけ変換します。正の \fInum\fR はテキストをページ内で上に移動します。デフォルトのオフセットは \fB0\fR インチです。 .RE .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB-F\fR\fI dir\fR\fR .ad .RS 12n .rt \fIdir\fR をフォントディレクトリとして使用します。デフォルトの \fIdir\fR は \fB/usr/lib/font\fR であり、\fBdpost\fR はディレクトリ \fB/usr/lib/font/devpost\fR からバイナリフォントファイルを読み込みます。 .RE .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB-H\fR\fI dir\fR\fR .ad .RS 12n .rt \fIdir\fR をホスト上のフォントディレクトリとして使用します。このディレクトリのファイルは、完全な PostScript フォント記述でなければならず、適切な 2 文字の \fBtroff\fR フォント名に対応する名前を割り当てる必要があります。各フォントファイルは、必要な場合にのみ、各ジョブの実行中に 1 回だけ出力ファイルにコピーされます。デフォルトのディレクトリはありません。 .RE .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB-L\fR \fIfile\fR \fR .ad .RS 12n .rt \fBfile\fR を PostScript プロローグとして使用します。デフォルトは \fB/usr/lib/lp/postscript/dpost.ps \fR です。 .RE .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB-O\fR\fR .ad .RS 12n .rt PostScript ピクチャーのインクルードを無効にします。ネットワーク化された環境でスプーラが \fBdpost\fR を実行する場合に推奨されるオプションです。 .RE .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB-T\fR\fI name\fR\fR .ad .RS 12n .rt デバイス \fIname\fR のフォントファイルを、使用可能な PostScript フォントの最善の記述として使用します。デフォルトでは、\fIname\fR は \fBpost\fR に設定され、\fBdpost\fR は \fB/usr/lib/font/devpost\fR からバイナリファイルを読み込みます。 .RE .SH 使用例 .LP \fB例 1 \fR\fBdpost\fR コマンドを使用する .sp .LP 使用しているシステム上に旧バージョンの \fBeqn\fR および \fBpic\fR がインストールされている場合は、次のようなコマンド行によって、最善の体裁の出力を得ることができます。 .sp .in +2 .nf example% pic \fB-T720\fR \fBfile\fR | tbl | eqn \fB-r720\fR | troff \fB-mm\fR \fB-Tpost\fR | dpost .fi .in -2 .sp .sp .LP それ以外の場合は、次のステータスが返されます。 .sp .in +2 .nf example% pic \fBfile\fR | tbl | eqn | troff \fB-mm\fR \fB-Tpost\fR | dpost .fi .in -2 .sp .sp .LP このコマンド行でも最善の結果が得られます。 .SH 終了ステータス .sp .LP 次の終了ステータスが返されます。 .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB0\fR\fR .ad .RS 12n .rt 正常終了。 .RE .sp .ne 2 .mk .na \fB0 以外\fR .ad .RS 12n .rt エラーが発生した。 .RE .SH ファイル .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB/usr/lib/font/devpost/*.out\fR\fR .ad .sp .6 .RS 4n .RE .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB/usr/lib/font/devpost/charlib/*\fR\fR .ad .sp .6 .RS 4n .RE .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB/usr/lib/lp/postscript/color.ps\fR\fR .ad .sp .6 .RS 4n .RE .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB/usr/lib/lp/postscript/draw.ps\fR\fR .ad .sp .6 .RS 4n .RE .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB/usr/lib/lp/postscript/forms.ps\fR\fR .ad .sp .6 .RS 4n .RE .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB/usr/lib/lp/postscript/ps.requests\fR\fR .ad .sp .6 .RS 4n .RE .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB/usr/lib/macros/pictures\fR\fR .ad .sp .6 .RS 4n .RE .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB/usr/lib/macros/color\fR\fR .ad .sp .6 .RS 4n .RE .SH 属性 .sp .LP 属性についての詳細は、マニュアルページの \fBattributes\fR(5) を参照してください。 .sp .sp .TS tab() box; cw(2.75i) |cw(2.75i) lw(2.75i) |lw(2.75i) . 属性タイプ属性値 _ 使用条件print/lp/filter/postscript-lp-filter .TE .SH 関連項目 .sp .LP \fBtroff\fR(1), \fBattributes\fR(5) .SH 注意事項 .sp .LP 出力ファイルが、Adobe のファイル構造規則に準拠していないことがよくあります。 .sp .LP \fBdpost\fR は、どのデバイスに合わせてフォーマットされたファイルでも処理できますが、エミュレーションは負荷の重い処理であり、出力時間と出力ファイルのサイズは簡単に倍増してしまいます。そのため、\fBtroff\fR がサポートするすべてのデバイスで使用できる文字セット、またはフォントを実装しようとする試みは、行われていません。欠落している文字はスペースで置き換えられ、認識不能なフォントは通常、Times フォント (\fBR\fR、\fBI\fR、\fBB\fR、または \fBBI\fR) のいずれかにデフォルト設定されます。 .sp .LP \fBx res\fR コマンドは最初の \fBx init\fR コマンドの前になければならず、また、すべての入力ファイル (\fIfiles\fR) を同じ出力デバイスに合わせて用意する必要があります。 .sp .LP \fB-T\fR オプションは使用しないようにしてください。このオプションの唯一の目的は、異なる解像度、文字セット、またはフォントを使用する他の PostScript フォントとデバイス記述ファイルを使用できるようにすることです。 .sp .LP レベル 0 の符号化は完全にテストされている唯一のコード体系ですが、レベル 2 は高速であり、試してみる価値があります。 .sp .LP roff コマンドファミリは、将来のリリースで groff システムに置き換えられる予定です。groff システムで dpost(1) コマンドは使用されなくなっており、Oracle Solaris の将来のリリースで削除される予定です。