'\" te .\" Copyright (c) 2006, 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. .TH lgrpinfo 1 "2012 年 3 月 5 日" "SunOS 5.11" "ユーザーコマンド" .SH 名前 lgrpinfo \- 近傍性グループに関する情報の表示 .SH 形式 .LP .nf \fBlgrpinfo\fR [\fB-aceGlLmrt\fR] [\fB-u\fR \fIunit\fR] [\fB-C\fR | \fB-P\fR] \fIlgrp\fR ... .fi .LP .nf \fBlgrpinfo\fR \fB-h\fR .fi .LP .nf \fBlgrpinfo\fR \fB-I\fR [\fB-c\fR] [\fB-G\fR] [\fB-C\fR | \fB-P\fR] \fIlgrp\fR ... .fi .LP .nf \fBlgrpinfo\fR [\fB-T\fR] [\fB-aceGlLmr\fR] [\fB-u\fR \fIunit\fR] .fi .LP .nf \fBlgrpinfo\fR \fB-d\fR \fIdevice_path\fR .fi .SH 機能説明 .sp .LP \fBlgrpinfo\fR は、近傍性グループ (\fBlgroup\fR) の階層とその内容に関する情報を出力します。 .sp .LP \fBlgroup\fR は、一連の CPU およびメモリーに類似するハードウェアデバイスを表します。これらの間には少し距離 (遅延) がある場合があります。システム内のすべての \fBlgroup\fR が、\fBlgroup ID\fR と呼ばれる一意の整数によって識別されます。 .sp .LP \fBlgroup\fR は、もっとも近いリソースを見つけやすくするために階層にまとめられます。リーフ \fBlgroup\fR にはそれぞれ、互いにもっとも近い (ローカルの) リソースのセットが含まれます。階層内の各親 \fBlgroup\fR には、その子 \fBlgroup\fR のリソースに加えて、その次にもっとも近いリソースが含まれます。最後に、\fBroot\fR \fBlgroup\fR には、最大待ち時間以内にあるドメイン内のすべてのリソースが含まれます。 .sp .LP ユニフォームメモリーアクセス (UMA) マシンは単純に、ルート \fBlgroup\fR によって表されます。非ユニフォームメモリーアクセス (NUMA) マシンは、対応する近傍性レベルを示す \fBlgroup\fR の階層によって表されます。たとえば、2 つの待ち時間 (ローカルとリモート) を持つ NUMA マシンには、リーフとルートの 2 つのレベルから成る \fBlgroup\fR 階層があります。 .sp .LP すべてのアプリケーションスレッドは、「ホーム」lgroup を割り当てられます。\fB\fRシステムは、スレッドに CPU またはメモリーリソースを割り当てる必要がある場合、そのスレッドのホーム \fBlgroup\fR から \fBlgroup\fR 階層を検索して、そのスレッドのホームにもっとも近い使用可能なリソースを探します。詳細は、\fBplgrp\fR(1)を参照してください。 .sp .LP 引数がない場合、\fBlgrpinfo\fR は、システム内のすべての \fBlgroup\fR に関する一般情報を表示します。コマンド行でいずれかの \fBlgroup\fR ID が指定されている場合、このコマンドは、指定された \fBlgroup\fR に関する情報のみを表示します。表示される \fBlgroup\fR の種類や、各 \fBlgroup\fR に対して表示される正確な情報は、さまざまなオプションによって制御されます。 .sp .LP \fBlgroup\fR は、コマンド行で \fBlgroup\fR ID として、または特定のキーワードを使用して指定できます。「オペランド」の項を参照してください。\fB\fR .SH オプション .sp .LP オプションは組み合わせることができ、オプションを指定する順序は重要ではありません。小文字オプションによって、\fBlgroup\fR に関するどのような情報が表示されるかが選択されます。 .sp .LP 引数なしで \fBlgrpinfo\fR を呼び出すことは、次の記述と同等です。 .sp .in +2 .nf lgrpinfo -c -e -l -m -r -t all .fi .in -2 .sp .sp .LP サポートしているオプションは、次のとおりです。 .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB-a\fR\fR .ad .RS 18n .rt トポロジ、メモリー、読み込み、および応答時間情報を出力します。 .sp このオプションは次の短縮形です。 .sp .in +2 .nf lgrpinfo -t -c -e -m -r -l -L .fi .in -2 .sp (ただし、\fB-T\fR も指定した場合を除く。)\fB-T\fR が指定されている場合、\fB-t\fR オプションは含まれません。 .RE .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB-c\fR\fR .ad .RS 18n .rt CPU 情報を出力します。 .sp これはデフォルトです。 .RE .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB-C\fR\fR .ad .RS 18n .rt リスト内の各 \fBlgroup\fR をその子に置き換えます。 .sp このオプションは、\fB-P\fR および \fB-T\fR オプションとともに使用することはできません。引数が指定されていない場合、このオプションはデフォルトで、表示される \fBlgroup\fR に適用されます。 .RE .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB-d\fR \fIdevice_path\fR\fR .ad .RS 18n .rt 指定された入出力デバイスにもっとも近い \fBlgroup\fR の ID を表示します。\fIdevice_path\fR は、デバイスパスを表す文字列です。 .RE .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB-e\fR\fR .ad .RS 18n .rt \fBlgroup\fR の平均負荷率を表示します。\fBlgroup\fR の平均負荷率は、リーフ \fBlgroup\fR の場合にのみ表示されます。 .sp これはデフォルトです。 .RE .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB-G\fR\fR .ad .RS 18n .rt \fBlgroup\fR 階層の OS ビューを出力します。 .sp デフォルトでは、\fBlgroup\fR 階層の呼び出し側のビューのうち、呼び出し側が使用できる内容のみ (たとえば、呼び出し側のプロセッサセット内の CPU のみ) が含まれているものが表示されます。オペレーティングシステムと呼び出し側のビューについては、\fBlgrp_init\fR(3LGRP) を参照してください。 .RE .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB-h\fR\fR .ad .RS 18n .rt 短いヘルプメッセージを出力して終了します。 .RE .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB-I\fR\fR .ad .RS 18n .rt 一致する ID のみを出力します。 .sp このオプションはスクリプト用で、\fB-c\fR、\fB-G\fR および \fB-C\fR、または \fB-P\fR とともに使用できます。\fB-c\fR が指定されている場合は、一致するすべての \fBlgroup\fR に含まれている CPU のリストを表示します。それ以外の場合は、一致する \fBlgroup\fR の ID が表示されます。「\fB使用例\fR」を参照してください。 .sp 引数が指定されていない場合、このオプションは表示される \fBlgroup\fR (デフォルトでは、すべての \fBlgroup\fR) に適用されます。 .RE .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB-l\fR\fR .ad .RS 18n .rt \fBlgroup\fR の待ち時間に関する情報を表示します。 .sp 各 \fBlgroup\fR について指定された待ち時間の値はオペレーティングシステムによって定義されており、プラットフォームに固有です。この値は、実行中のシステム上の \fBlgroup\fR の相対的な比較にのみ使用できます。この値は、ハードウェアデバイス間の実際の応答時間を表しているとは限らず、異なるプラットフォーム間では当てはまらない場合もあります。 .RE .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB-L\fR\fR .ad .RS 18n .rt \fBlgroup\fR の待ち時間テーブルを表示します。\fBlgroup\fR の待ち時間テーブルには、各 \fBlgroup\fR からほかの各 \fBlgroup\fR (それ自体を含む) への相対的な待ち時間が表示されます。 .RE .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB-m\fR\fR .ad .RS 18n .rt メモリー情報を出力します。 .sp \fB-u\fR オプションも指定されている場合を除き、メモリーサイズは測定単位が調整され、\fB0\fR から \fB1023\fR までの整数で生成されます。この数値の小数部分は \fB10\fR 未満の値に対してのみ表示されます。この動作は、\fBls\fR(1) または \fBdf\fR(1M) の \fB-h\fR オプションを使用して読みやすい形式で表示する場合と同様です。 .sp これはデフォルトです。 .RE .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB-P\fR\fR .ad .RS 18n .rt リスト内の各 \fBlgroup\fR をその親に置き換えます。 .sp このオプションは、\fB-C\fR および \fB-T\fR オプションとともに使用することはできません。引数が指定されていない場合、このオプションは表示される \fBlgroup\fR (デフォルトでは、すべての \fBlgroup\fR) に適用されます。 .RE .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB-r\fR\fR .ad .RS 18n .rt \fBlgroup\fR のリソースに関する情報を表示します。 .sp リソースは、各メンバー \fBlgroup\fR に CPU およびメモリーリソースが直接含まれている、\fBlgroup\fR のセットによって表されます。\fB-T\fR も指定されている場合は、中間 \fBlgroup\fR のリソースに関する情報のみが表示されます。 .RE .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB-t\fR\fR .ad .RS 18n .rt \fBlgroup\fR のトポロジに関する情報を表示します。 .sp これはデフォルトです。 .RE .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB-T\fR \fR .ad .RS 18n .rt システムの \fBlgroup\fR トポロジをツリーとしてグラフィカルに表示します。このオプションは\fB-a\fR、\fB-c\fR、\fB-e\fR、\fB-G\fR、\fB-l\fR,\fB-L\fR、\fB-m\fR、\fB-r\fR、および \fB-u\fR オプションとともにのみ使用できます。\fB-r\fR とともに使用された場合は、中間 \fBlgroup\fR の \fBlgroup\fR リソースのみを表示します。\fB-T\fR が \fB-a\fR とともに使用されると、\fB-t\fR オプションは省略されます。それが唯一の \fBlgroup\fR でないかぎり、\fBroot\fR \fBlgroup\fR の情報は表示されません。 .RE .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB-u\fR\fIunits\fR\fR .ad .RS 18n .rt メモリー単位を指定します。単位は、b、k、m、g、t、p、または e (それぞれ、バイト、キロバイト、メガバイト、ギガバイト、テラバイト、ペタバイト、またはエクサバイトを表す) にしてください。この数値の小数部分は 10 未満の値に対してのみ表示されます。この動作は、\fBls\fR(1) または \fBdf\fR(1M) の \fB-h\fR オプションを使用して読みやすい形式で表示する場合と同様です。 .RE .SH オペランド .sp .LP 次のオペランドがサポートされています。 .sp .ne 2 .mk .na \fB\fIlgrp\fR\fR .ad .RS 8n .rt \fBlgroup\fR は、次のいずれかのキーワードを使用して、コマンド行で \fBlgroup\fR ID として指定できます。 .sp .ne 2 .mk .na \fBall\fR .ad .RS 16n .rt すべての \fBlgroup\fR。 .sp これはデフォルトです。 .RE .sp .ne 2 .mk .na \fBintermediate\fR .ad .RS 16n .rt すべての中間 \fBlgroup\fR。中間 lgroup とは、親と子を持つ \fBlgroup\fR のことです。 .RE .sp .ne 2 .mk .na \fBleaves\fR .ad .RS 16n .rt すべてのリーフ \fBlgroup\fR。リーフ \fBlgroup\fR とは、\fBlgroup\fR 階層内に子を持たない \fBlgroup\fR のことです。 .RE .sp .ne 2 .mk .na \fBroot\fR .ad .RS 16n .rt ルート \fBlgroup\fR。ルート \fBlgroup\fR には、最大待ち時間以内にあるドメイン内のすべてのリソースが含まれており、親 \fBlgroup\fR は存在しません。 .RE .RE .sp .LP 無効な \fBlgroup\fR が指定されている場合、lgrpinfo コマンドは無効な ID を示す標準エラーに関するメッセージを表示し、コマンド行で指定されたほかの \fBlgroup\fR の処理を続行します。指定されたどの \fBlgroup\fR も有効でない場合、\fBlgrpinfo\fR は \fB2\fR の終了ステータスで終了します。 .SH 使用例 .LP \fB例 1 \fRlgroup に関する情報の出力 .sp .LP 次の例では、システム内の \fBlgroup\fR に関する一般情報を表示します。 .sp .LP この例では、システムは AMD Opteron CPU を 2 つ搭載したマシンで、1 つの CPU と 2G バイトのメモリーを持つノードが 2 つあります。これらの各ノードは、リーフ \fBlgroup\fR によって表されます。ルート \fBlgroup\fR には、マシン内のすべてのリソースが含まれます。 .sp .in +2 .nf $ lgrpinfo lgroup 0 (root): Children: 1 2 CPUs: 0 1 Memory: installed 4.0G, allocated 2.2G, free 1.8G Lgroup resources: 1 2 (CPU); 1 2 (memory) Latency: 83 lgroup 1 (leaf): Children: none, Parent: 0 CPU: 0 Memory: installed 2.0G, allocated 1.2G, free 788M Lgroup resources: 1 (CPU); 1 (memory) Load: 0.793 Latency: 56 lgroup 2 (leaf): Children: none, Parent: 0 CPU: 1 Memory: installed 2.0G, allocated 1017M, free 1.0G Lgroup resources: 2 (CPU); 2 (memory) Load: 0.817 Latency: 56 .fi .in -2 .sp .LP \fB例 2 \fRlgroup のトポロジの出力 .sp .LP 次の例では、AMD Opteron CPU を 4 つ備えたマシンの lgroup トポロジツリーを出力します。 .sp .in +2 .nf $ lgrpinfo -T 0 |-- 5 | `-- 1 |-- 6 | `-- 2 |-- 7 | `-- 3 `-- 8 `-- 4 .fi .in -2 .sp .LP \fB例 3 \fRlgroup のトポロジの出力 .sp .LP 次の例では、AMD Opteron CPU を 2 つ備えたマシンの lgroup トポロジツリー、リソース、メモリー、および CPU 情報を出力します。 .sp .in +2 .nf $ lgrpinfo -Ta 0 |-- 1 | CPU: 0 | Memory: installed 2.0G, allocated 1.2G, free 790M | Load: 0.274 | Latency: 56 `-- 2 CPU: 1 Memory: installed 2.0G, allocated 1019M, free 1.0G Load: 0.937 Latency: 56 Lgroup latencies: ------------ | 0 1 2 ------------ 0 | 83 83 83 1 | 83 56 83 2 | 83 83 56 ------------ .fi .in -2 .sp .LP \fB例 4 \fRlgroup ID の出力 .sp .LP 次の例では、ルート lgroup の子の lgroup ID を出力します。 .sp .in +2 .nf $ lgrpinfo -I -C root 1 2 .fi .in -2 .sp .LP \fB例 5 \fRCPU ID の出力 .sp .LP 次の例では、lgroup 1 内のすべての CPU の CPU ID を出力します。 .sp .in +2 .nf $ lgrpinfo -c -I 1 0 .fi .in -2 .sp .LP \fB例 6 \fRlgroup の応答時間に関する情報の出力 .sp .LP 次の例では、lgroup の応答時間に関する情報を出力します。 .sp .in +2 .nf $ lgrpinfo -l lgroup 0 (root): Latency: 83 lgroup 1 (leaf): Latency: 56 lgroup 2 (leaf): Latency: 5 .fi .in -2 .sp .LP \fB例 7 \fR指定されたデバイスにもっとも近い lgroup の ID の表示 .sp .LP 次の例では、lgroup 2 および 6 が指定されたデバイスにもっとも近いことを示しています。 .sp .in +2 .nf $ lgrpinfo -d /dev/dsk/c9t0d0s0 lgroup IDs : 2 6 .fi .in -2 .sp .SH 終了ステータス .sp .LP 次の終了ステータスが返されます。 .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB0\fR\fR .ad .RS 5n .rt 正常終了。 .RE .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB1\fR\fR .ad .RS 5n .rt システムから \fBlgroup\fR の情報を取得できません。 .RE .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB2\fR\fR .ad .RS 5n .rt 指定された \fBlgroup\fR または \fIdevice_path\fR がすべて無効です。 .RE .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB3\fR\fR .ad .RS 5n .rt 構文が正しくありません。 .RE .SH 属性 .sp .LP 属性についての詳細は、マニュアルページの \fBattributes\fR(5) を参照してください。 .sp .sp .TS tab() box; cw(2.75i) |cw(2.75i) lw(2.75i) |lw(2.75i) . 属性タイプ属性値 _ 使用条件system/core-os _ インタフェースの安定性下記を参照。 .TE .sp .LP 人間が読める形式の出力は「不確実」です。 .SH 関連項目 .sp .LP \fBls\fR(1), \fBplgrp\fR(1), \fBpmap\fR(1), \fBproc\fR(1), \fBps\fR(1), \fBdf\fR(1M), \fBprstat\fR(1M), \fBlgrp_init\fR(3LGRP), \fBliblgrp\fR(3LIB), \fBlgrp_cpus\fR(3LGRP), \fBlgrp_resources\fR(3LGRP), \fBproc\fR(4), \fBattributes\fR(5)