'\" te .\" Copyright (c) 2003, 2012, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. .TH in.ndpd 1M "2012 年 5 月 11 日" "SunOS 5.11" "システム管理コマンド" .SH 名前 in.ndpd \- IPv6 自動構成のデーモン .SH 形式 .LP .nf \fB/usr/lib/inet/in.ndpd\fR [\fB-adt\fR] [\fB-f\fR \fIconfig_file\fR] .fi .SH 機能説明 .sp .LP \fBin.ndpd\fR は、IPv6 の近傍検索および IPv6 のステートレスおよびステートフルアドレス自動構成のホストとルーター両方の自動構成コンポーネントを提供します。特に、\fBin.ndpd\fR には次が実装されています。 .RS +4 .TP .ie t \(bu .el o ルーター検索 .RE .RS +4 .TP .ie t \(bu .el o 接頭辞検索 .RE .RS +4 .TP .ie t \(bu .el o パラメータ検索 .RE .RS +4 .TP .ie t \(bu .el o ステートフルアドレス自動構成の呼び出し .RE .RS +4 .TP .ie t \(bu .el o ステートレスアドレス自動構成 .RE .RS +4 .TP .ie t \(bu .el o ステートレスアドレス自動構成のプライバシ拡張機能 .RE .sp .LP 次を含む近傍探索のその他の特性は、\fBip6\fR(7P) によって実装されています。 .RS +4 .TP .ie t \(bu .el o アドレス解決 .RE .RS +4 .TP .ie t \(bu .el o 近傍不到達検出 .RE .RS +4 .TP .ie t \(bu .el o リダイレクト .RE .sp .LP 重複アドレス検出機能は、システムカーネルによって実装されています。 .sp .LP \fBin.ndpd\fR は、サービス管理機能 (SMF) により、サービス識別子を使用して管理されます。 .sp .in +2 .nf svc:/network/routing/ndp:default .fi .in -2 .sp .sp .LP \fB/etc/inet/ndpd.conf\fR ファイルが存在しないか、またはこのファイルでネットワークインタフェースの \fBAdvSendAdvertisements\fR 変数が true に設定されていない場合、\fBin.ndpd\fR はノードをそのインタフェースのホストにします (つまり、ルーター要請メッセージを送信し、受信したルーター通知メッセージを使用してノードを自動構成します)。\fBin.ndpd\fR は、接頭辞通知からグローバルスコープまたはサイトローカルスコープのアドレスを自動構成するだけです。 .sp .LP インタフェースの \fBAdvSendAdvertisements\fR が true に設定されている場合、\fBin.ndpd\fR はそのインタフェースのルーター機能を実行します (つまり、接続されているホストを自動構成するためにルーター通知メッセージを送信します) が、受信した通知を自動構成に使用しません。ただし、\fBin.ndpd\fR は通知を送信するときに、自身に送信した通知を使用してその接頭辞を自動構成します。 .sp .LP ステートレス自動構成では、ホストを手動で構成する必要はなく、ルーターの構成は (もしあれば) 最小限であり、追加のサーバーも必要ありません。ステートレスメカニズムでは、ホストが固有のアドレスを生成でき、ローカルの情報とともにルーターによって通知されたローカルでない情報を使用してアドレスが生成されます。\fBin.ndpd\fR は、これらの各アドレスの論理インタフェースを plumb します。 .sp .LP ステートフル自動構成には、\fBdhcpagent\fR(1M) デーモンと DHCPv6 プロトコルの使用が関係します。\fBdhcpagent\fR デーモンは、取得したアドレスの論理インタフェースの plumb、リースの維持、および重複アドレスの処理を担当します。\fBin.ndpd\fR は、\fBdhcpagent\fR デーモンを自動的に起動し、DHCPv6 を起動すべきときにシグナルを送信します。また、\fBin.ndpd\fR は \fBdhcpagent\fR が論理インタフェースを構成したときにそれを検出し、受信したルーティング通知メッセージに従ってそれぞれに対して適切な接頭辞長を設定します。\fBin.ndpd\fR は \fBdhcpagent\fR を停止しません。必要に応じて \fBdhcpagent\fR を制御するには、\fBifconfig\fR(1M) を使用します。 .sp .LP インタフェースに自動構成された一時アドレスを実装することもできます。一時アドレストークンは、ホスト上の 1 つ以上のインタフェースに対して有効にできます。ただし、標準の自動構成された IPv6 アドレスとは異なり、一時アドレスはサイト接頭辞とランダムに生成された 64 ビット数から構成されます。このランダムな数は、IPv6 アドレスのインタフェース ID 部分になります。リンクローカルアドレスの生成では、一時アドレスがインタフェース ID として使用されません。 .sp .LP カーネルが重複した一時アドレスを検出すると、\fBin.ndpd\fR は自動的に別のアドレスを選択します。 .sp .LP ルーターは、リンクに割り当てられているすべての接頭辞を通知します。IPv6 ホストは、近傍検索を使用してローカルルーターからサブネット接頭辞を取得します。ホストは、インタフェースの MAC アドレスから生成されたインタフェース ID とサブネット接頭辞を組み合わせることによって、自動的に IPv6 アドレスを作成します。ルーターが存在しない場合、ホストはリンクローカルアドレスだけを生成できます。リンクローカルアドレスは、同じリンク上のノード間の通信でのみ使用できます。 .sp .LP IPv6 アドレス自動構成を有効にする方法については、\fI『Managing IP Quality of Service in Oracle Solaris 11.3 』\fRを参照してください。 .SH オプション .sp .LP サポートされているオプションおよび同等の SMF サービスプロパティーを以下に示します。SMF サービスプロパティーは、次の形式のコマンドを使用して設定されます。 .sp .in +2 .nf # \fBrouteadm -m ndp:default \fIkey\fR=\fIvalue\fR\fR .fi .in -2 .sp .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB-a\fR\fR .ad .sp .6 .RS 4n ステートレスおよびステートフルアドレス自動構成をオフに設定します。設定すると、デーモンはアドレスの自動構成もアドレスの再採番も行いません。このオプションには、\fBndpd.conf\fR(4) の次の行と同じ効果があります。 .sp .in +2 .nf ifdefault StatefulAddrConf off ifdefault StatelessAddrConf off .fi .in -2 このオプションの使用は、\fBstateless_addr_conf\fR プロパティーを false に設定することと同じです。 .RE .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB-d\fR\fR .ad .sp .6 .RS 4n \fBstdout\fR に対する大量のデバッグ出力をオンに設定します。設定すると、このプログラムがフォアグラウンドで実行され、制御端末に接続されたままになります。このオプションの使用は、\fBdebug\fR プロパティーを true に設定することと同じです。 .RE .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB-f\fR  \fIconfig_file\fR\fR .ad .sp .6 .RS 4n 構成情報としてデフォルトの \fB/etc/inet/ndpd.conf\fR の代わりに \fIconfig_file\fR を使用します。このオプションの使用は、\fBconfig_file\fR プロパティーを使用する構成ファイルに設定することと同じです。 .RE .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB-t\fR\fR .ad .sp .6 .RS 4n すべての送受信パケットの \fBstdout\fR への記録 (出力) をオンに設定します。設定すると、このプログラムがフォアグラウンドで実行され、制御端末に接続されたままになります。そのため、このオプションは SMF の下では実行できません。 .RE .SH ファイル .sp .ne 2 .mk .na \fB\fB/etc/inet/ndpd.conf\fR\fR .ad .RS 23n .rt 構成ファイル。このファイルは、ホスト上に配置する必要はありませんが、\fBin.ndpd\fR がホストに自動構成情報を通知できるようにするため、ルーター上に配置する必要があります。 .RE .SH 属性 .sp .LP 属性についての詳細は、マニュアルページの \fBattributes\fR(5) を参照してください。 .sp .sp .TS tab() box; cw(2.75i) |cw(2.75i) lw(2.75i) |lw(2.75i) . 属性タイプ属性値 _ 使用条件system/core-os .TE .SH 関連項目 .sp .LP \fBdhcpagent\fR(1M), \fBifconfig\fR(1M), \fBrouteadm\fR(1M), \fBsvcadm\fR(1M), \fBndpd.conf\fR(4), \fBattributes\fR(5), \fBicmp6\fR(7P),\fBip6\fR(7P), \fBattributes\fR(5), \fBsmf\fR(5) .sp .LP \fI『Managing IP Quality of Service in Oracle Solaris 11.3 』\fR .sp .LP Narten, T.、Nordmark, E.、Simpson, W. 著、『\fIRFC 2461, Neighbor Discovery for IP Version 6 (IPv6)\fR』、The Internet Society 発行。1998 年 12 月 .sp .LP Thomson, S.、Narten, T. 著、『\fIRFC 2462, IPv6 Stateless Address Autoconfiguration\fR』、The Internet Society 発行。1998 年 12 月 .sp .LP Narten, T. および Draves, R. 著、『RFC 3041, Privacy Extensions for Stateless Address Autoconfiguration in IPv6』、The Internet Society 発行。2001 年 1 月 .SH 診断 .sp .LP \fBSIGHUP\fR シグナルを受信すると、\fBin.ndpd\fR が再起動し、\fB/etc/inet/ndpd.conf\fR が再度読み取られます。 .SH 注意事項 .sp .LP \fBin.ndpd\fR デーモンサービスは、サービス管理機能 \fBsmf\fR(5) により、サービス識別子の下で管理されます。 .sp .in +2 .nf svc:/network/routing/ndp:default .fi .in -2 .sp .LP 有効化、無効化、再起動要求など、このサービスに対する管理操作は、\fBsvcadm\fR(1M) または \fBrouteadm\fR(1M) を使用して実行できます。